- 作者: 一肇
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/02/27
- メディア: 単行本
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- 少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語
フェノメノシリーズや魔法少女まどか☆マギカのノベライズを担当したニトロプラス所属の一肇さんの小説。ライトノベルではなく、ソフトカバー単行本で1600円くらいするのでラノベユーザーには敷居が高いかも。ちなみに角川書店の一肇さん作品は桜ish-推定魔法少女-以来7年ぶりの新作となるみたい。(もうそんなに時間たったんか…)こっちも出してくれないかな…。
キネマというとおり映画が絡むのだけど面白かったなあ。ヒロインの大和撫子のさちも可愛いしさ。熊本出身の二浪した主人公が東京にあるおぼっちゃま大学にとある理由から進学し、下宿した先の部屋の屋根裏に少女「さち」が住んでいたっていうのがさわりなんだけども主人公が「妄想ならぬ暴想癖」があるとかまあ色々仕掛けがあって面白い。一癖も二癖もある同級生の掛け合いも面白いしさ。最後は最初から最後まで読んだ人のご褒美だな、直前で終わったらかなりビターだったし。
少女キネマっていうタイトルの謎は結構なネタバレなので書かない。
映画ネタや裏話ネタは多分一肇さんが映像業界に関わってたってことが裏打ちされてたんだろうけどそれがまた良いスパイス。本のデザイン装丁もレトロっぽくていい感じで作品を読み取ったデザインでいい仕事してる。アニメ化か実写化して欲しいんだよな…。ニトロプラスだからゲーム化とかないかな。
個人的に涼宮ハルヒの消失、学校を出よう!みたいにシュタインズ・ゲートや喰霊-零-最終話の読了後視聴後みたいな読後感を味わったのは久しぶり。最近読んだ中で一番に据えていい作品。読了後幸せな気分になったよ。少女キネマは、誰かと語り合いたい、そんな作品。